【2024年最新】介護の資格一覧まとめ!資格取得のメリットや種類について
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超高齢社会の到来により介護業界の求人ニーズが高まる中、介護職員一人ひとりが利用者に安全で質の高い介護サービスを提供できるようになることが求められています。専門知識や技術力の保有証明である資格を取得することで、できる仕事の幅が広がり、待遇アップやキャリアアップなどがしやすくなります。
今後介護業界で働きたいと思っている方や介護業界でステップアップをしたいと考えている方が、どのような資格を取得するといいのかを把握できるよう、ここでは介護資格の種類や取得のメリット、受講費用や期間などについて詳しく説明していきます。
介護資格を取得するとどんなメリットがある?
介護の仕事は無資格でも始められますが、資格を保有している場合と無資格の場合では仕事内容や給与、待遇面に大きな差があります。ここでは具体的に介護資格を取得するメリットについてご紹介します。
①待遇アップの可能性がある
介護の資格を持っていることで採用選考時に有利になったり、給与面等の待遇が良くなったりするケースが多くあります。事業所によって様々ですが、資格手当は月5,000円程度の場合が多く、年収に換算すると約6万円のプラスとなります。
②仕事の幅が広がる
介護職では有資格者と無資格者で仕事の内容に大きな違いがあります。有資格者は食事、排泄、入浴などの直接身体に触れる身体介護を行うことができますが、無資格者はできないため、生活援助業務や有資格者の補助が仕事の中心になります。資格を取得することで仕事の幅が大きく広がるため、キャリアアップを目指す上で資格の取得はとても重要です。
③活躍できる場所がたくさん!
介護職の需要が高まっている現在、即戦力として期待される介護資格保有者には、幅広い就職、転職の選択肢が広がっています。応募条件として資格保有を必須としている事業所も多いため、資格を持っていることでご自身の希望条件を満たす事業所に就職できる可能性が高まります。
介護の資格とキャリアプラン
介護業界でキャリアアップをするためには資格を取得し、介護職として経験を積んでいく必要があります。それではまずどのような資格を取得し、どのような順番でステップアップをしていくのが良いのでしょうか。
介護職には、厚生労働省が示すステップアップモデルが存在します。このモデルを把握することで、自分が将来携わりたい仕事や役職に向けてどのような資格を取得し、どのような経歴を積んでいけば良いかが分かり、ご自身のキャリア形成に役立てることができます。
ここでは、ステップアップモデルの具体的な内容について説明します。
STEP1.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)は介護を学ぶ全ての人の入門となる資格です。受講することで、介護者が最低限必要な知識や技術、考え方を身につけ、基本的な介護業務が行えるようになります。厚生労働省が示す介護職キャリアパスのスタート資格でもあるため、これから介護の仕事に携わる未経験の方がまず最初に取得することが望ましいとされています。
介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)とは?資格の取得方法やメリット、講座の選び方
STEP2.介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)は介護職員初任者研修の上位資格であり、たんの吸引や経管栄養など専門的な技術を学ぶことができます。介護を基礎から順を踏んで学びたい方は、まずは介護職員初任者研修を修了した後に介護福祉士実務者研修を受講することをおすすめします。介護職員初任者研修の資格を取得されている方は、介護福祉士実務者研修の受講料と受講時間の一部が免除になります。
介護福祉士実務者研修とは?資格の取得方法やメリット、講座の選び方
STEP3.介護福祉士
介護福祉士は、数ある介護資格の中で唯一の国家資格です。介護福祉士になるためには国家試験に合格する必要があり、その受験要件は「実務経験3年以上+実務者研修を修了していること」です。介護福祉士の業務には一般的な身体介護だけでなく、家族介護をされている方や現場で働く介護職員に対しての指導やアドバイスをすることも含まれています。介護福祉士の資格取得には高度な知識や技術が必要とされますが、一度取得すればどこへ行っても通用する資格といえるでしょう。
STEP4①.認定介護福祉士
認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格で、2015年12月に「一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構」の認証・認定でできた民間資格です。認定介護福祉士は、介護福祉士のリーダー的存在として質の高い介護実践、介護職の指導・教育、医療職等との連携強化など、幅広い役割を担います。認定介護福祉士になるためには指定の養成研修を修了する必要があり、研修参加の条件は「介護福祉士資格を持っている+介護福祉士としての実務経験を5年以上積んでいる」ことです。
他職種との連携やサービスマネジメント、人材育成などに興味がある方は、認定介護福祉士取得を視野に入れたキャリアプランを考えると良いでしょう。
STEP4②.ケアマネジャー
ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、介護を必要とする方にとって最適なケアプランを作成し、自治体や業者との調整を行う職種です。ケアマネジャーになるためには介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修(15日間の講習+3日間の実務)を受ける必要があります。試験の受験要件は「介護福祉士など該当の国家資格等に基づく業務を通算して5年以上かつ900日以上従事した者」もしくは「生活相談員・支援相談員・相談支援員・主任相談支援の業務を通算して5年以上かつ900日以上従事した者」です。
将来的に介護保険制度や介護サービス、医療などの専門知識を身に着けたい方はケアマネジャーの取得を目指すと良いでしょう。更に、ケアマネジャーの上位資格には「認定ケアマネジャー」、「主任ケアマネジャー」があります。
介護の仕事別おすすめ資格
介護サービスには大きく分けて「居宅サービス」と「施設サービス」があります。自宅などで生活しながら受ける介護サービスを「居宅サービス」、施設に入所して受ける介護サービスを「施設サービス」といいます。また、介護職の職種は訪問介護員(ホームヘルパー)、施設介護員、ケアマネジャー、生活相談員など多岐に渡ります。働く場所や職種によって必要なスキル、資格は異なりますので、ここでは職種ごとのおすすめ資格について説明していきます。
介護士(訪問介護員(ホームヘルパー)、施設の介護職員)
お仕事内容
介護士(訪問介護員(ホームヘルパー)、施設の介護職員)のお仕事内容は、大きく分けて「身体介護」「生活援助」「その他の支援」の3つです。
身体介護・・・着替え、食事、入浴、排泄、移動など利用者の身体に触れる介助のこと。
生活援助・・・掃除、洗濯、調理など利用者の身体に触れないで行う身の回りの世話のこと。
その他の支援・・・レクリエーションやリハビリテーションなど。(施設によって提供するサービスは異なります。)
おすすめ資格
介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士
居宅サービスの訪問介護員(ホームヘルパー)として働くには介護職員初任者研修以上の介護資格の取得が必須です。
施設サービスの介護職員は資格を保有していることで身体介護を行うことができますが、無資格の場合は身体介護を行うことができず、生活援助業務や有資格者のサポートなどに回ることが多いようです。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
お仕事内容
ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるようにケアプランの作成や事業所との調整を行う職種のことです。ケアマネジャーの活躍場所は「居宅サービス」と「施設サービス」があり、サービス内容によって仕事内容も変わってきます。
おすすめ資格
介護福祉士、生活相談員等の資格
ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があり、受験要件は「介護福祉士等の国家資格を保有し5年以上かつ900日以上の実務経験があること」もしくは「生活相談員等として5年以上かつ900日以上の実務経験があること」です。試験に合格した後は実務研修(15日間の講習+3日間の実務)を受けることでケアマネジャーの資格取得が完了します。
サービス提供責任者(サ責)
お仕事内容
サービス提供責任者(サ責)とは、訪問介護サービスの責任者のことを指します。お仕事内容は訪問介護サービスの利用者の方のためにケアマネジャーやヘルパーとの連携や調整、介護サービスの計画を立てることです。ケアマネジャーと仕事内容が似ていますが、サービス提供責任者はヘルパーのシフト調整や指導を行うこともあるため、現場に即したマネジメントを行う仕事といえます。
おすすめ資格
実務者研修、介護福祉士
2019年4月1日の法改正までは介護職員初任者研修を修了し、実務経験が3年(540日以上)ある方もサービス提供責任者になれましたが、法改正後は実務者研修、介護福祉士どちらかの資格が必須になりました。そのためサービス提供責任者になるためにはこれらの資格を取得する必要があります。
ガイドヘルパー(移動介護従事者)
お仕事内容
ガイドヘルパー(移動介護従事者)の主なお仕事内容は、視覚障がい、全身性障がい、知的障がいや精神障がいのため1人で移動することが困難な方の外出介助です。そのためガイドヘルパーは外出介護員とも呼ばれます。ガイドヘルパーの主な就職先は障がい者や高齢者のための介護施設や、訪問介護事業所になります。
おすすめ資格
ガイドヘルパー
主なガイドヘルパー資格は以下になります。受講要件は各自治体によって異なる※ため、ご自身でお住まいの自治体に事前に確認しましょう。
※研修の実施がない自治体もあります。
資格名 | 資格内容 |
---|---|
視覚障がい者同行援護従業者養成研修 | 視覚障がいにより移動に著しい困難を有する方の外出支援を行うための資格。 |
全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修 | 先天的・後天的に身体のどこかに障がいがあり、かつ移動に著しい困難を有する方の外出支援を行うための資格。 |
知的・精神障がい者行動援護従業者養成研修 | 知的障がいや精神障がい、発達障がいで行動上困難があり、日常的に介護が必要な方の行動支援を行う資格。 |
ガイドヘルパー(移動介護従事者)とは?資格取得の費用や期間、メリットについて
福祉用具専門相談員
お仕事内容
福祉用具専門相談員のお仕事内容は、福祉用具を使用する方やその家族、担当のケアマネジャーなどへの福祉用具に関するアドバイスを行うことです。
おすすめ資格
福祉用具専門相談員、介護福祉士
福祉用具専門相談員は公的資格ではありますが、国家資格ではありません。福祉用具専門相談員になるには、福祉用具専門相談員指定講習を受講し修了試験に合格する必要があります。ただし、介護福祉士は資格を保有しているだけで福祉用具専門相談員として認められます。介護保険制度における福祉用具貸与事業を行う事業所では、2名以上の配置が義務付けられています。
主要介護資格の平均受講費用と受講期間
主な介護資格講座の受講費用と受講期間を表にまとめました。費用、期間ともあくまでも目安になりますので、ご自身の通いたいスクールに事前に確認しましょう。
資料請求をしていただくと、スクールごとに受講費用や受講期間を比較していただくことができます。
資格名 | 平均受講費用 | 平均受講期間 |
---|---|---|
介護職員初任者研修 | 5万円~8万円 | 1ヶ月~4ヶ月 |
実務者研修※ | 3万円~20万円 | 2ヶ月~6ヶ月 |
介護福祉士(試験対策講座) | 1万円~5万円 | 1ヶ月~4ヶ月 |
ガイドヘルパー | 1万円~3万円 | 2日~ |
福祉用具専門相談員 | 4万円~6万円 | 7日~ |
※既に取得している資格によって受講料金と受講期間が変わります。
その他の介護資格・研修一覧
上記で説明出来なかった資格や研修を一部ご紹介します。資格によって取得条件は異なるため、取得の際は事前に条件を確認するようにしましょう。
資格・研修 | 内容 |
---|---|
喀痰吸引等研修(医療的ケア) | 介護職員ではできなかった「喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)」「経管栄養(胃ろうまたは腸ろう・経鼻)」などの医療行為が実施することができるようになります。(一定の条件あり) |
介護事務 | 介護報酬請求業務(レセプト作成)や介護保険制度について学びます。 |
認知症ケア | 認知症患者の方への適切な対応・処置を学ぶための資格です。 |
レクリエーション介護士2級 | 高齢者に「喜びや生きがい」を与えるレクリエーションの企画から実施までを学びます。 |
重度訪問介護従業者養成研修 | 重度の肢体不自由者で日常的にサポートを必要とする方に介護サービスを提供するための研修です。 |
介護予防 | 介護予防運動指導員として、高齢者のための介護予防プログラムの作成や運動指導を学ぶ資格です。 |
実務者研修教員講習 | 介護福祉士実務者研修の講義を行う教員になるための講習です。 |
この記事の監修者
資格スクールを選べる比較サイト『シカトル』の編集部です。
介護、医療、福祉の資格を中心に、皆さんが知りたい・気になる情報やお役立ち情報をお届けします。