介護福祉士実務者研修

【2024年最新】実務者研修のメリットとは?就職・転職に有利?

監修者シカトル編集部
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実務者研修では、幅広く介護を必要とする方へ介護サービスを提供できる実践的な知識や技術を修得できます。介護職への就職や転職を希望している方、キャリアアップを図りたいと考えている方の中には取得を考えている方も多いでしょう。

ここでは実務者研修の受講を検討している方のために、実務者研修を受講するメリット、取得することでどのような場所で活躍できるのか、他の資格とはどう違うのか、給料アップにつながるのか、などについて説明します。介護職への就職や転職を検討している方は、ぜひご一読ください。

介護福祉士実務者研修とは

実務者研修は2012年4月にスタートした資格です。介護福祉士国家試験を受験するために必要となる知識や技術を身につけるための研修として位置づけられており、介護職員初任者研修よりも、より実践的な知識や技術を学べます。
カリキュラムの科目数は全部で20科目、受講時間は合計で450時間です。期間にすると基本的には約6カ月が必要となります。
実務者研修は介護福祉士国家試験の受験資格の一つとなっており、実務経験が3年以上となった年度から国家試験を受験できます。介護福祉士は介護業界で中心的な役割を果たしている資格であり、取得すると給与や待遇、就職・転職など様々な面で有利にはたらきます。

実務者研修の受講費用

実務者研修の受講費用についてみていきましょう。実務者研修の受講費用は保有資格やスクールによってかわってきます。例として大手スクール2社の受講費用を見てみましょう。

無資格介護職員初任者研修または
ホームヘルパー2級
ホームヘルパー1級介護職員基礎研修
スクールA158.400円93,500円84,700円37,400円
スクールB216,000円190,290円72,000円56,580円

実務者研修では他の資格を保持していると一部科目が免除されるため、保有資格によって費用はかわってきます。受講期間は無資格の方であれば約6カ月が必要となりますが、介護初任者研修・ホームヘルパー2級を保持している方では約4カ月、ホームヘルパー1級を保持している方では約2カ月、介護職員基礎研修を保持している方では約1カ月で修了することができます。
2社を比較しても分かるように、スクールによって受講費用には幅があります。通いやすさやサポート体制などを確認し、納得できる価格のスクールを見つけることが大切です。紹介割引や学生割引、受講生割引などが用意されているスクールもあるので、上手に利用して費用負担を軽減しましょう。

実務者研修を受講するメリット

実務者研修を受講するメリットには以下のようなものがあります。

医療的ケアの知識・技術が学べる

実務者研修には「医療的ケア」というカリキュラムがあり、座学と演習にて、たん吸引や経管栄養のケア、救急蘇生などについて学習できます。たん吸引や経管栄養のケアは近年まで看護スタッフなどの医療従事者でしか実施できない医療行為でした。しかし、重い介護が必要な高齢者が増え、介護現場や家族の希望もあって一定の条件のもとで介護職員も行えるようになりました。
座学では「医療的ケア」「安全な療養生活」「清潔保持と感染予防」「健康状態の把握」の4項目を50時間かけて学習します。演習では喀痰吸引・経管栄養・救急蘇生法などをシミュレーターを用いて規定回数練習します。医療的ケアの基礎を理解し、感染予防に配慮した安全なケアが行えるようになることが目標です。
たん吸引と経管栄養のケアを職場で実際に行うためには、実務者研修とは別に喀痰吸引等研修を受講する必要があります。喀痰吸引等研修は基本研修と実施研修とに分かれており、実務者研修を修了している場合には基本研修が免除されます。実地研修は原則として受講者が就職している施設等で行なわれ、指導看護師のもと規定回数の実習を行い、認定評価を受けて合格すれば、たん吸引や経管栄養のケアを実施できるようになります。
たん吸引や経管栄養のケアが可能になると対応できるケアの幅が広がり、より職場にとって必要な人材となることができます。

介護福祉士の受験資格になる

介護福祉士国家試験の受験資格は、実務者研修を修了していること、3年以上の実務経験があることの2つです。つまり、介護福祉士国家試験を受験する場合には実務者研修を修了する必要があります
介護福祉士は介護の現場で中心的な役割を果たしている資格で、知名度も高く介護現場における信頼度も高いです。取得することで就職や転職に有利にはたらくほか、給料アップなど待遇面でも優遇されます。キャリアアップを考えている方は是非とも取得したい資格です。

介護職の就職・転職に有利になる

実務者研修を取得することは就職・転職にも有利です。介護の現場では人材が不足している傾向にあり、少しでも即戦力として働いてくれる方を必要としています。実務者研修で介護に関する幅広い知識や技術を学んだ方は、職場としては是非とも欲しい人材です。将来的に介護福祉士になることを期待して採用されるケースもあります。

サービス提供責任者の任用要件になる

訪問介護事業所にはサービス提供責任者という役職を必ず配置しなければなりません。サービス提供責任者はケアマネージャー・ヘルパーとの調整役を担う役職で、主にケアマネージャーが立てたケアプランの通りに介護サービスが提供されるよう、ヘルパーへの指示・指導を行います。
実務者研修はサービス提供責任者の任用要件となっているため、訪問介護事業所としては確保しておきたい人材です。また、訪問介護事業所の特定事業所加算の要件に、実務者研修資格取得の人材が含まれているため、事業所の収入の面でも必要な存在と言えます。これらの理由から訪問介護事業における実務者研修修了者の需要は高く、就職活動の際に有利にはたらきます。

給料アップが期待できる

政府統計によると令和4年12月における介護職員の平均給与は、無資格の方で270,530円、介護職員初任者研修修了者で302,910円、実務者研修修了者で302,500円となっています(※1)。無資格の方と実務者研修修了者とを比較すると実務者研修修了者の方が31,970円高くなっています
さらに介護福祉士を取得した場合には、平均給与は331,690円にまでアップします(※1)。
実務者研修が介護福祉士の受験資格であることを考えると、給料アップを目指す方にとって実務者研修は是非とも取得しておきたい資格と言えます。

参照元:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

実務者研修はこんな方におすすめ

実務者研修の受講は以下のような方におすすめです。

・介護の資格がない人(実務者研修は受講資格がないため)
・短期間でキャリアアップしたい人(他の資格がある場合は、受講科目の一部が免除されるため)
・介護職で給料アップを望んでいる人
・介護の就職・転職を考えている人
・スキルアップしたい人

実務者研修では介護に関する基礎から実践的な内容までを学習できます。介護職員初任者研修で習う内容も含まれているため、介護経験がない方や無資格の方でも安心して受講することが可能です。
また、介護職員初任者研修など他の介護資格を保持している方は、カリキュラムの一部が免除されます。通常6カ月程度必要な受講期間を短縮することができるため、無資格の方よりも短期間で資格を取得することができます。
給料アップを希望している方、就職・転職を考えている方、スキルアップしたい方にも実務者研修はおすすめです。資格取得により給料アップが期待できるほか、就職・転職もしやすくなります。また、実践的な知識や技術を学ぶことで、利用者により質の高い介護を提供できるようになり、充実感を感じながら仕事に取り組むことができます。

まとめ

実務者研修の概要や受講するメリットについて説明しました。実務者研修を受講することで、介護福祉士国家試験の受験資格が得られる、サービス提供責任者の任用要件になる、給料アップが見込める、就職・転職で有利になる、など多くのメリットがあります。実践的な知識・技術が身に付くことで質の高いサービス提供が可能となり、仕事へのモチベーションもアップします。
介護資格を持っていない方、介護福祉士を目指したい方、給料アップを望んでいる方、スキルアップしたい方、就職・転職を考えている方などに実務者研修はおすすめです。あてはまる方は受講を検討されてみてはいかがでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。

介護福祉士実務者研修とは?資格の取得方法やメリット、講座の選び方

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